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70歳以上の高齢者 負担上限の引き上げ
―厚労省 来年実施目指す―

全国保険医新聞2016年11月5日号より)

 

 政府・厚労省は社会保障費削減のため、高額療養費について70歳以上の自己負担限度額の引き上げの検討を進めている。来年から実施する方針だ。
 患者が70歳以上になると自己負担限度額が引き下げられ、さらに外来受診の負担限度額を入院の約半分に抑える特例措置もある。

 

■外来特例の廃止

 財務省は、外来の特例措置を廃止し、外来・入院とも限度額を現役世代と同じ水準に見直すべきとしている。この場合、たとえば年収370万円までの一般所得の世帯では、限度額が1万2,000円から5万8,000円以上へと、6倍近い負担増となる。
 高齢者は複数の疾患を併発しやすい。受診抑制による重症化が懸念される。日本医師会、日本歯科医師会など医療団体や患者団体からも反対・懸念の声が上がっている。

 

■あらゆる分野で 負担増

 政府は社会保障費の削減を目的にあらゆる分野で給付削減と負担増を計画し議論を進めている。今後の議論に注視が必要だ。

以上