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データから考える 社会保障財源B
―社会保障費財源、国際的には―

全国保険医新聞2017年4月25日号より)

 

 政府の予算編成を大きく左右する財務省財政制度等審議会の新会長に、日本経団連会長の榊原定征氏が就任した。榊原氏は会見で「社会保障を中心とした歳出削減を提言したい」と強調し、2019年10月の消費税率10%への引き上げは「絶対に必要」とも述べた。
 経済界のトップとして社会保障についての国と大企業の負担を減らし、国民に肩代わりさせようというメッセージと受け取れる。榊原氏は、安倍政権の経済・財政政策の司令塔である経済財政諮問会議の民間議員も務める。
 保団連は、消費税増税に頼らない社会保障の安定財源として、主要国と比べて法人税負担・社会保険料事業主負担が低い大企業に社会的責任を果たさせ、大資産家には公平な負担を求めている(下図)。応能負担原則に基づき、法人税、所得税、社会保険料を主財源とする。欧州並みに事業主負担を引き上げることが必要だ。
 社会保障は国民生活を安定させ、経済波及効果や雇用誘発効果が高い。地域経済への貢献度も大きく、経済活性化と税収増にもつながる。

 

新薬・薬価算定時の主な補正加算率の推移

以上