「社会保障財源確保に努める」―日医 代議員会
(全国保険医新聞2017年7月15日号より)
日本医師会は6月25日、東京都内で第140回日本医師会定例代議員会を開催した。
会長の横倉義武氏は開会あいさつで、「国民医療費の伸びを抑えようとする圧力が続いている。社会保障と経済は相互作用の関係にある。必要な社会保障のための財源確保等に努めていく」と述べた。また、2018年の診療報酬・介護報酬同時改定について、かかりつけ医機能に関する取り組みや成果を正しく評価し、医師の技術をはじめ「人に関するさらなる手当て」を政府与党に強く要望するとした。
質疑では地域医療構想、新専門医制度、医師需給・地域偏在、「働き方改革」などについて、質疑が交わされた。また、国として中学卒業までを対象とする子ども医療費助成制度創設と「ペナルティ」の廃止についての質問も出された。
医療費の伸びについて副会長の松原謙二氏は、増加の要因の一つとして高額な薬剤などの普及がある。薬価制度の抜本的な見直しを中医協で継続して審議していくと述べた。
副会長の今村聡氏は、受診時定額負担について、「かかりつけ医」の普及に水を差すもので、今後の医療提供に大きな影響を及ぼすと指摘。フリーアクセスはしっかりと守っていくとともに、国民自らが「かかりつけ医」を持てるよう、「かかりつけ医機能」を強化しさらなる普及と定着を図っていきたいと述べた。
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