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データでみる国民健康保険
―国保料はなぜ高いのか―

全国保険医新聞2017年11月5日号より)

 

 

 国保料をめぐっては、負担能力をはるかに超える国保料(税)が問題になっている。大阪の国保料が高額な自治体では、所得が200万円の65歳以上74歳未満の年金生活夫婦で、所得の17%にも達している。

 国保には、高齢者等、医療をより必要とする年齢層が多く加入している。また、加入者の4割以上が無職者で、被用者は約35%に上るが、この多くが非正規雇用労働者と考えられ、低所得者等、負担能力の低い加入者が多い。にもかかわらず、1984年の国保法改正により、国庫負担が削減されてきた。国保会計の総収入における国庫負担率は、80年代の約50%から20%にまで低下している(図)。
 また、国保料は年度内に支払われる給付費を予測して加入者に割り振られる。高齢者や低所得者が多いため、国保料が高くなると滞納世帯が増え、さらに高騰するという悪循環に陥っている。

以上