複数医療機関の訪問診療を評価へ
(全国保険医新聞2017年11月25日号より)
厚労省は11月10日の中医協で「在宅における療養計画に基づき、主として在宅医療を担う医療機関の医師が、患者・家族の同意の下で、他の医療機関に当該患家への訪問診療を依頼し、当該他の医療機関がそれを実施した場合、診療報酬上の評価を設けてはどうか」と提案した。
在宅医療では普段訪問診療を行う医師が専門外の診療科(眼科、整形外科など)の必要性を認め、他の医療機関に依頼した場合でも、依頼された医療機関は訪問診療料の算定が認められていない。
保団連は、「地域での連携を阻害し、患者に対する質の高い医療の提供が困難になる」として、「1人の患者を専門の異なる複数の医師で管理する場合、双方で在宅患者訪問診療料の算定を認めること」を要望してきた。
厚労省の提案は保団連の要求を一定反映したものと言える。しかし連携する側の医療機関が算定できる訪問診療料に差を設ける対応も示唆されている。それぞれ専門的な治療に赴くのであり、評価に差を設ける合理的な理由はないことから、「一物二価」とはしないようあらためて要望していく。
以上