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▽療養病棟の看護師配置基準
▽有床診の地域包括ケア促進 |
(全国保険医新聞2017年12月5日号より)
中医協は11月17日、療養病棟と有床診療所等について議論した。療養病棟については20対1看護配置基準に一本化する方向性、有床診は地域包括ケア促進のために評価を見直す可能性が高い。
厚労省は改定に向けて、「入院医療(その6)」と題し、療養病棟入院基本料、有床診療所、障害者施設等、入院時食事療養について提案した。
療養病棟については、医療法上の取り扱いに合わせて療養病棟入院基本料2を同1の看護配置基準に合わせ、事実上「1」への一本化を提案。また、療養病床を持つ200床以上の病院についてはデータ提出加算を要件化してはどうかと提案した。
全日病会長の猪口雄二氏は、看護配置基準について「介護療養病床と同様の経過措置を設けるべき」と求めた。
有床診については、「地域包括ケアモデル」と「専門医療モデル」とに整理した上で、「地域包括ケアモデル」については介護サービスの実施を想定した上で評価を見直すことなどが提案された。
また在宅復帰機能強化加算についても見直しの提案があった。特に「退棟後の在宅生活の継続を確認・記録することが困難」との調査結果に注目していることから、要件緩和の可能性が高い。日本医師会副会長の今村聡氏は「そもそも経営基盤が弱いために20年間で施設数がおよそ3分の1にまで減っている。このような状況では介護サービスにも参入できない」と述べ、基礎的な評価向上を求めている。
入院時食事療養については、委託、直営にかかわらず赤字である実態が報告された。
また、2018年に自己負担が460円に引きあがる。現行の食事療養費の455円を超えるため、460円に引き上げて自己負担額に揃えることが提案され、賛同を得ている。
以上