「かかりつけ医」機能、初診も評価か
(全国保険医新聞2018年1月25日号より)
厚労省は1月10日の中医協総会で、「かかりつけ医」機能を有する医療機関の初診を評価する方向性を打ち出した。「初診患者の診療を担う機能については、大病院ではなく、患者が気軽に相談できる機能や専門医療機関へ紹介できる機能を有する医療機関による、より的確で質の高い診療機能を評価する方向で対応してはどうか」と提案した。
これに対して、診療側、支払側の一部も賛同。次回改定で報酬上の評価がされる見通しだが、具体的な点数設定についての提案や議論はなかった。
保団連は2018年同時改定に向けた要求として、地域包括診療加算・診療料等の「かかりつけ医」関連点数の廃止を要求している。初・再診料は、医師が患者を診療した際の最も基本的な技術評価であり、医療機関経営を安定させる十分な原資となる点数が必要だ。「かかりつけ医」関連点数の算定有無で格差を設けるべきではなく、地域の第一線医療を担う医療機関を適正に評価する観点から、初・再診料の引き上げこそが急務である。今後、厚労省がどのような提案をしてくるのか注視が必要だ。
以上