政府の経済財政諮問会議(議長・安倍晋三首相)は、「経済財政運営と改革の基本方針(骨太方針)2015」に盛り込まれた経済・財政再生計画(2016〜20年度)を推進するため、昨年末に「改革工程表2017改定版」を決定した。
患者負担増計画では、▽かかりつけ医以外を受診した場合の定額負担の導入▽金融資産等の医療保険制度における負担への反映方法▽薬剤自己負担の引き上げを対象範囲を含め検討―などについて、関係審議会等での検討を継続し、18年度末までに、必要な措置を講じる方針だ。70歳〜74歳の窓口負担(2割)も踏まえた後期高齢者の窓口負担引き上げについては、18年度末までに「検討し、結論」を出すとしている。
■医療の地域差削減 都道府県別の医療費の差の半減を目指す計画では、外来医療費に加えて、新たに入院医療費の「地域差半減」を目指す方針である。18年度初めまでに地域医療構想による「縮減効果」を明らかにするとともに、20年度以降まで、その進捗管理を行いつつ、地域差半減に向けた検討を行う。
■都道府県が「司令塔」 医療費適正化計画の推進では、都道府県の「司令塔」としての役割と責任を強める方針が盛り込まれた。@都道府県別に診療報酬を設定できる特例について、17年度中に運用の考え方などを都道府県に周知するA各都道府県は、18年度から23年度までの第3期計画を前倒しで策定B保険者協議会において「中核的な役割」を発揮し、医療関係者などの参画を図るC中間年である20年度まで、計画のPDCA管理を実施する―などである。あわせて、都道府県の「体制・権限」の強化については、20年央までに措置を講じるとしている。 以上 |