データで見る歯科医療の実態
|
総務省の「家計調査」をもとに収入に応じた「保健医療サービス」への支出を、医科・歯科別に比較した(図)。
「医科診療代」は収入にそれほど左右されずに支出されておりほぼ横ばいであるが、「歯科診療代」は低収入ほど支出が少なく、収入の影響を強く受ける傾向にあることが分かる。
2015年度に実施した保団連の調査では、「5割を超える歯科医療機関が『経済的理由から治療中断、または中止した事例』を経験しており、医科診療所より多く見られる」という結果が出ている。
また、最も高収入のグループ(X)の2017年の「歯科診療代」は、2000年から30%上昇している。それ以外のグループではほとんど上昇しておらず、収入によって受ける歯科医療の格差がより大きくなっている。
経済的な理由による受診抑制や受けられる医療の格差がますます拡大することが懸念される。
以上