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医師働き方 3月取りまとめ、各学会からも懸念の声

全国保険医新聞2019年3月25日号より)

 

 

「医師増で解決可能性」「診療報酬など必須」 日本医学会連合が提供体制等で声明

 医師の働き方改革に関する検討会では、3月末のとりまとめに向け、勤務医の健康確保と地域医療体制維持の観点から論議が続けられている。この間、厚労省が検討会に示した過労死基準の2倍となる時間外上限の特例案を巡り、関係学会、病院団体等からも意見や要望が出されている。
 日本産婦人科学会は、1月18日付要望書で、「(厚労省案は)過労死防止の医療現場の取り組みに水を差す」、「産婦人科を志望する医師の減少につながる」との懸念を示した。長時間労働が常態化し、とりわけ医師確保が困難な産科、外科、救急等での医師を確保するためにも時間外労働の上限特例を早期に解消することが必要だ。
 2月20日の医師の働き方改革に関する検討会では、病院団体の委員が夜間救急の多くが大学病院から派遣された非常勤医師で成り立っている調査結果(四病院団体協議会調べ)を報告し、厚労省案でも現場の医療が成り立たない実態を示した。
 日本医学会連合は、2月14日、医療の質向上と医師の健康確保の両立に向けて医療提供体制の改革が必要とする声明を出した。声明では、「医師数の増加で問題の解決につながる可能性がある」と言及。医療提供の改革に伴い、「診療報酬など財源対策は必須」と述べた。
 医師不足を招いた原因は、国の長年の医師数抑制政策だ。医師確保が困難な中、医療機関の自助努力だけで勤務医の負担軽減は困難な状況に追い込まれている。
 保団連は、国の責任で必要な財源と体制を整備し、医師の働き方改善に向けた医療機関の取り組みを支援することを求めている。

以上