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中医協ひろい読み

維持期リハ廃止 質の担保は
  ―保団連 実態の把握進める

全国保険医新聞2019年10月5日号より)

 

 9月18日の中医協では、今年3月に廃止された外来維持期リハビリについて、介護施設でのリハに移行した患者のリハの質の担保について、診療側委員から問題提起された。

 要介護・要支援の認定を受けている患者への外来維持期リハビリが、経過措置を経て今年3月に廃止された。くも膜下出血による脳血管リハなど、これまで医療機関で疾患別リハを受けていた患者が、介護施設でのリハに移行した場合、同等のリハを受けられているかが懸念されている。診療側委員からも「介護だけの事業者のリハになった場合、質がどれぐらい担保されているのか、しっかりとできているのかどうか追跡調査などで調べる必要があるのでないか」との声があがった。これに対し森光敬子医療課長は、「非常に重要な指摘。介護担当部局とも相談し、しっかりした質の高いリハを受けているかどうか、何らかの形でわかるようにすることを検討したい」と述べた。

 

廃止の撤回を要請

 保団連では、これまで維持期リハの廃止撤回を求め、厚労省要請を行ってきた。既に静岡協会が行ったアンケート(回答152件)によれば、維持期リハ廃止後の影響として、「消炎鎮痛等処置等で算定」「介護保険認定の取り下げ」をした事例が合わせて15件に上った。また、京都協会でも同様のアンケートを行っており、「継続リハの必要性があったが、制度上仕方なく終了」したケースなどが報告されている。
 保団連でも各協会・医会に協力を呼び掛け、維持期リハ終了に伴う影響アンケートを行い、実態把握を進めている。

以上