歯科会員アンケートを読むE
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保団連は2018年診療報酬改定を受けて、歯科会員アンケートを実施。全国46協会・医会の歯科会員から3,449通(歯科会員比8.2%)の回答を得た。集計結果を紹介する。(最終回)
歯科医院経営を改善するための制度としての方策では、「診療報酬の引き上げ」が36.6%、「患者窓口負担の引き下げ」が20.4%で多数を占めた。
多数の会員が保険診療で安定した経営が可能となる診療報酬の引き上げと、経済的な状況によらず安心して歯科医院にかかることができるようにすることを希望している。
一方、「混合診療の全面解禁」も9.0%と一定の割合を占めた。歯科医療費が低く抑えられていることを反映した意見である。また、医院個別の対策(複数回答)では、「経費節減」と「自費診療を増やす」がともに多くなっている。また、施設基準への対応などで保険収入を増やす選択肢よりも顕著に多く、低診療報酬のもとでの厳しい実態が表れと言える。
歯科医療費の総枠を拡大し、「保険でより良い歯科医療」の実現が会員多数の要求である。
2020年度の診療報酬改定では、歯科医療費総枠拡大に向けて患者・国民とともに運動を強めていくことが必要だ。(了)
以上