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20年度予算、社会保障費抑制さらに
防衛費は過去最高を更新

全国保険医新聞2020年2月15日号より)

 

自然増削減は1.8兆円に

 消費税増税を盛り込んだ2020年度予算案は、8年連続で防衛費を増額する一方、社会保障費「自然増」を概算要求から1200億円削減。8年間で累積1兆8300億円に達する。病床削減、国保料引き上げにつながる施策も盛り込んだ。応能負担原則で財源を確保していくことが必要だ。

 

 防衛費は過去最高の5兆3133億円を計上し、安倍政権発足以来8年連続で増加。社会保障関係費は、高齢化に伴う社会保障費自然増分を、概算要求時の5300億円から、診療報酬マイナス改定などで約1200億円圧縮した。さらに年金のマクロ経済スライドを発動し、年金支給額を実質0.3%下げることを決めた。安倍政権の自然増削減はこの8年間で1兆8300億円に達する。

 

病床削減や国保料の引き上げ狙う

 病床削減や国保料引き上げなども進める。病院が稼働病床を1割以上削減したら支給される補助金を新たに設け、公立・民間問わず統廃合を加速化させる。また、市町村・都道府県に交付する保険者努力支援交付金(国保)を500億円増額する。自治体の介護予防・健康づくりを強化するものだが、医療の給付抑制につながるおそれもある。
 交付金の算定にあたって、一般会計から国保会計への繰り入れを行うことで国保料を軽減しようとする市町村に対するペナルティも新たに導入し、国保料引き上げを加速させる。

 

応能負担原則強化して財源確保を

 安倍首相は施政方針演説で「経済の成長」、「過去最高の税収」をアベノミクスの成果として誇示した。しかし税収増は、相次ぐ富裕層や大企業への減税の一方で消費税を引き上げ、国民の賃金を国庫に吸い上げた結果に他ならない。また、消費税増税や非正規雇用の拡大などで、GDPの6割を占める個人消費が落ち込んだ結果、GDP成長率は12年の世界136位から19年は172位に転落している。消費税増収分を上回る総額13兆2000億円の経済対策を打ち出したが、消費税増税分をはるかに超える景気対策を打つのは本末転倒だ。
 経済の好循環を取り戻し、安定した雇用と賃金で国民所得を向上させるためにも、消費税は減税し、応能負担原則を強化して財源を確保していくことが求められる。

以上