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コロナ下の負担増懸念、75歳以上高齢者の窓口負担

全国保険医新聞2020年10月5日号より)

 

 厚労省の社保審・医療保険部会が9月16日に開催され、来年の通常国会に提案を狙われている75歳以上の窓口負担2割化などの患者負担増の具体化について議論された。新型コロナが感染拡大する中での負担増に慎重意見も相次いだ。

 

 経団連や健保連は、75歳以上の窓口負担2割化の2022年までの実施を求め、▽窓口負担2割の対象者を極力広げるべき▽新型コロナウイルス感染拡大の下でも団塊の世代が75歳以上になる2022年度の状況は変わっていない▽原則1割が2割になっても高額療養費制度を利用できる―など具体化を促した。
一方で、日本医師会や全国知事会、全国老人クラブ連合会からは、コロナ感染拡大の影響が大きく及んでいる高齢者の実情に配慮すべきとして、慎重な意見が相次いだ。
 委員からは▽秋冬のコロナの感染拡大が懸念される中、高齢者は重症化の危険性が高い▽医療機関への受診抑制が懸念される▽コロナに加え、消費税10%増税の影響もあり、今は社会的弱者へのしわ寄せが大きい▽コロナで高齢者の閉じこもりが深刻であり、心身ともに健康を害している。慢性疾患の受診控えもある―などの声が上がった。
 「大病院での受診時定額負担」に関しては、定額負担を一律に導入するのではなく、地域の実情に応じて対応すべきとの意見が多数出された。

 

「ストップ負担増」の世論を

 全国的にコロナによる影響が及ぶ中、これ以上の患者負担増を具体化することは許されない。保団連では、秋の運動で「ストップ!負担増」の世論を大きく広げて行く。

以上

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