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医療費、7月外来・歯科の減少幅再拡大
4カ月で前年比9760億円減少

全国保険医新聞2020年10月25日号より)

 

 支払基金、国保中央会は、7月診療分の件数、点数(金額)の統計情報を公表した。点数(金額)では6月に比べて悪化した。4〜7月の対前年同月を集計(グラフ)すると、医療費は、対前年で4カ月合わせて9760億円減少している。

 

 7月は入院、入院外、歯科ともに点数(金額)の昨年同月比の減少率は6月に比べて悪化した。
 4カ月間の前年同月比で医療費減少額は、入院(3575億円減)、入院外(5235億円減)、歯科医療費(950億円減)となり、減少額の合計は、9760億円と拡大した。コロナ感染者の受け入れの有無にかかわらず、医療機関の減収が深刻な事態となっている。
 件数(患者数)で見ると、入院(101万人減)、入院外(5775万人減)、歯科医療費(1469万人減)で患者減の合計は述べ7345万人が受診抑制した。

 

減収補填し、地域医療確保を

 6月に感染状況はいったん落ち着いたが、政府のGO TOトラベルキャンペーンが全国的に実施され、7月末以降感染者数は全国的に拡大した。
 件数(患者数)で見ると7月の歯科と入院外はほぼ横ばいだが、医療費では、入院外が、6月425億円減に対し、7月821億円減、歯科が、6月14億円減に対し、7月128億円減となり、減少幅が再び拡大している。8月以降の動向に注視が必要だ。
 保団連は国に対し、検査・医療提供強化やすべての医療機関への減収補填を求めている。過度な受診抑制による健康悪化を防ぐために、健診、予防接種をはじめ、必要な受診の勧奨、風評被害の根絶に向けた対策を国・自治体に求めていく。

以上

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