厚労省4〜6月概算医療費を発表
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厚労省は、10月14日に概算医療費、「医療費の動向(メディアス)」を今年6月分まで発表した(表1)。概算医療費は、対前年度比で3月が1.2%減、4月が8.8%減、5月が11.9%減、6月が2.4%減という結果となった。緊急事態宣言は4月7日から5月25日まで発令された。コロナ感染拡大による受診手控えの影響が顕著に出ている。
医療機関種類別の対前年度比の動向を見ると、医科診療所は3月7.8%減、4月15.9%減、5月15.4%減、6月4.1%減、歯科診療所は3月3.0%減、4月14.8%減、5月14.7%減、6月0.4%増となっている。歯科診療所の6月分を除いて、いずれも総医療費に比べて減少率が大きい。
入院外医療費の動向を医科診療所の主たる診療科別に前年同月比で示したのが表2である。小児科は、4月38.4%減、5月44.9%減、6月31.9%減。耳鼻咽喉科は、4月42.6%、5月40.1%、6月28.5%。著しく減少率が大きい。
歯科医療費は、2019年度の伸び率1.9%に対して、4月15.3%減、5月15.8%減、6月0.2%減である。
都道府県別に医療費の減少率に差異があるのも特徴である。入院外医療費で見ると、東京が4月20.9%減、5月19.5%減、神奈川が4月16.9%減、5月17.5%減、石川が4月15.1%減、5月17.8%減、福井が4月17.7%減、5月16.9%減、兵庫が4月15.6%減、5月16.7%減、福岡が4月16.0%減、5月17.1%減と減少率が大きい。
医療費は6月から回復傾向にあるが、表1のように患者数(件数)は7月も6月と同じく9.6%減である。7月末から第2波が到来しており、今後も受診手控え、医療費減が予想される。
以上