さらなる受診抑制懸念 後期高齢者の窓口負担2割化
後期高齢者の窓口負担2割化を巡り議論が進んでいる。厚労省は社会保障審議会医療保険部会で2割化による負担金額と家計収支への影響試算を示した。財務省などは2割化を前提に年収区分の議論を先行させているがコロナ禍の受診抑制に追い打ちを掛ける後期高齢者の負担増は中止すべきだ。
厚労省は、11月12日の社保審医療保険部会に2割負担導入に伴う家計への影響について推計を示した。
1割でも負担割合高い 2割負担導入を巡る議論では「原則2割化」を主張する財界や財務省と「限定的導入」を主張する厚労省や医師会の主張がせめぎ合い、適用される年収範囲を巡る線引きが議論の中心となっている。そもそも、年金が収入の大半を占める後期高齢者は現役世代の収入の半分以下に過ぎない。また、疾病を多く抱える後期高齢者は現役世代に比べ、医療費が多くかかるのは当然である。原則1割負担でも、年収に対する患者一部負担割合は十分に高く、窓口負担の2割導入は、不公平な状態をさらに拡大する。 以上 |
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