金パラ価格引き上げ10月から 「逆ザヤ」解消に程遠い
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価格は30gあたり。実勢価格は保団連「金パラ『逆ザヤ』シミュレータ」調査の該当期間の購入価格平均 |
保団連は7月19日に歯科社保・審査対策部長談話「『逆ザヤ』前提の金パラ価格改定に抗議し抜本的な制度改善を求める」を発表した。パラジウムの高騰を背景に右肩上がりで市場実勢価格が上昇しているもとで、金パラは「逆ザヤ」が恒常化している(図)。随時改定制度が機能不全に陥っていることを指摘し、抜本的な解決に動いてこなかった厚労省の姿勢を批判した。
「逆ザヤ」解消を求める切実な声を受け、厚労省は次回診療報酬改定に向けた課題として金パラの価格改定制度の問題を取り上げた。7月21日の中医協総会で最初の議論が行われたが、ここでの厚労省の資料や報告は、市場実勢価格に関するデータを一切示さず、市場実勢価格と告示価格の乖離にまったく言及していない。解決の方向性どころか、課題さえ明確にしない、極めて不十分な議論の提起だ。
今後、「逆ザヤ」の実態を明確にし、解消を図る制度の実現が不可欠だ。保団連は「金パラ『逆ザヤ』シミュレーター」をはじめとした実勢価格調査データを活用し、実態を具体的に示していくとともに、会員の切実な声を集める署名に今後取り組むこととしている。ぜひご協力いただきたい。
以上