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コロナ禍と医療現場

コロナ禍の病院経営の課題

兵庫協会 井上 純一氏

全国保険医新聞2021年12月15日号より)

 

 新型コロナウイルス感染拡大の最中、院内クラスターの発生などを経験した病院から、パンデミック下で医療を維持するための課題などを寄せてもらった。

ワクチン接種を受ける筆者

 当院では2020年4月に発熱外来開設、20年12月〜21年1月に大規模クラスターが発生、21年2月からコロナ病棟を開設しました。
 その中で見えてきた、課題・苦労や悩み、行政への要望などを書きたいと思います。
 まずは感染症に限りませんが「持続した教育」です。コロナ病棟では毎日勤務前に看護師がPPEの着脱訓練をしています。しかし、逆にコロナ病棟以外の病棟は、「コロナ患者と関わるのはコロナ病棟」という意識ができてしまい、感染に対する意識も緊張感も維持できなくなっています。でもクラスターが出るのは「コロナ病棟以外」からです。
 次にお金と人について。コロナ病棟への補助金で黒字になりました。逆に病院の抱えていた問題が先送りされ、改革への意欲や緊張感が一服している感を否めません。

人材確保、情報共有などへ支援を

 またクラスター発生時、当院には感染症の専門医はおらず、感染症に対する知識を有しつつ、現場で働ける看護師も1人程度でした。感染症の知識のある人の人的支援があると、収束も早くなると考えます。
 最後に、尼崎地域は、第4波が悲惨でしたので、第5波を前に、保健所が中心となりコロナ診療に関わる地域の医師が集まり、第5波への備えとして、LINEでの情報共有(診療の相談も含む)やその中での勉強会などを行うようになりました。
 このようなシステムや取り組みに対しても行政の支援があると地域全体でのコロナ診療の底上げになると考えています。

以上

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