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国保資格証明書が滞納世帯の受診を著しく抑制

(2005年度)


    ○神奈川県 → 一般被保険者受診率の 32分の1程度

    ○福岡県  → 一般被保険者受診率の113分の1程度


 保団連では国民健康保険資格証明書を交付された被保険者の受診率調査を行いました。

 その結果、一般被保険者受診率に比べ、神奈川県(資格証明書交付数で第1位)の資格証被交付者の受診率は32分の1程度、同第2位の福岡県では113分の1程度と、著しく低いことが明らかになり、国民皆保険制度が崩されている実態が示されました。(30道府県の調査結果 資料@参照)

 国保は、わが国の医療保険加入者の約4割を占める最大の医療保険であるにもかかわらず、保険料(税)滞納世帯は加入世帯の2割弱に達しており、納期限から1年以上滞納する世帯に交付される資格証明書(医療機関窓口で10割分を支払う)交付数は、滞納世帯の6.79%(319,326世帯)に達しています。(いずれも2005年6月1日現在 厚生労働省調べ)

 資格証明書の交付は滞納対策として実施されていますが、滞納世帯は年々増加し、その原因が、他の医療保険に比べても異常に高い保険料(税)の水準にあることは周知の事柄です。

 本来、「滞納対策」と「国保加入者の療養を確保すること」とは別個の問題であり、滞納対策として資格証明書を交付する措置は国民皆保険制度を崩すものであり、ただちにやめるべきであると考えます。

 本調査結果を踏まえ、柳澤厚生労働大臣に「国保資格証の義務的交付に関する改善要望書」を提出しました。(資料A参照)