定額負担 反対が5割超
―保団連 開業医の実態・意識基礎調査―
(全国保険医新聞2017年3月15日号より)
2016年9月に実施した「開業医の実態・意識基礎調査」では、「受診時定額負担」の導入について医科開業医の5割強が反対する結果となった。
賛成は15%
1〜3割の窓口負担に上乗せする「受診時定額負担」の導入(医科設問)について、「反対」が37.7%、「どちらかと言えば反対」が18.5%で、56.2%と過半数が反対の姿勢を示した。他方、「賛成」5.3%、「どちらかといえば賛成」が11.8%に対して、「どちらとも言えない」が22.8%となった。
年齢別で見ると、30歳代から70歳代へと年齢層が上がるほど「反対」「どちらかと言えば反対」の合計は高くなった。
受診抑制を半数が経験 2015年協会調査
2015年に保険医協会・医会で実施した「受診実態調査」では、医科診療所で、ここ半年間での経済的理由による治療中断が35%、同様な理由で検査や投薬・治療を断られた医療診療所が5割弱と報告されている。受診抑制する患者を目の当たりにする中、現行の窓口負担以上の負担には否定的な見方が今回の結果に表れたことが推測される。
年齢層の上昇に伴って反対が増える傾向については、自身の勤務医の経験も想起しつつ、この間導入された「紹介状なしでの大病院の受診時定額負担」を念頭に置いて回答したケースなども考えられる。