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【歯科】保団連の要望を一定反映B
―16年診療報酬改定―

全国保険医新聞2016年5月25日号より)

 

 保団連、協会・医会は診療報酬の歯科点数改定に向けて厚労省に改善要求を行ってきた。2016年改定で反映された主な内容を、前回(4月15日号)に引き続き紹介する。

手術

 口蓋隆起形成術および下顎隆起形成術において、従来の算定要件である「有床義歯の装着時」に加え、「咀嚼または発音の際に、著しい障害となるような口蓋隆起および下顎隆起の切除、整形を行った場合」も算定可となった。カルテに理由および要点を記載する。

欠損補綴

(1)

補綴時診断料の算定単位が「1口腔につき」から、「1装置につき」に変更された。同一初診内でも装置ごとに複数回の算定が可能となった。

(2)

テンポラリークラウンの算定時期が、「歯冠形成を算定した日から」が、「当該歯に係る処置などを開始した日から」に変更された。

(3)

リテイナーの算定時期が、「歯冠形成を算定した日から」が「当該歯に係る処置などを開始した日から」に変更された。

(4)

前歯までに限られていたレジン前装金属冠の適応が、ブリッジの支台歯となる第一小臼歯まで拡大された。

(5)

CAD/CAM冠は、適応が小臼歯から大臼歯まで拡大された。大臼歯については、歯科用金属を起因とする金属アレルギーの患者に限り、医科医療機関との連携のうえ、診療情報提供(診療情報提料の様式に準ずるもの)を受けた場合に算定可となった。補管の対象から除かれる。

(6)

硬質レジンジャケット冠は、適応拡大され、臼歯部(小臼歯・大臼歯)について、歯科用金属を起因とする金属アレルギーの患者に限り、医科医療機関との連携のうえ、診療情報提供(診療情報提料の様式に準ずるもの)を受けた場合に算定可となった。補管の対象から除かれる。

2016年歯科新点数 主な改善点

保団連の改善要望のうち実現したもの

手術

口蓋隆起形成術および下顎隆起形成術における義歯作製要件以外の算定要件の緩和

欠損補綴

補綴時診断料の算定単位の緩和

テンポラリークラウンの算定時期の見直し

リテイナーの算定時期の見直し

ブリッジの支台歯となる第一小臼歯へのレジン前装金属冠の適応拡大

歯科用金属アレルギーを有する患者に対するCAD/CAM冠、硬質レジンジャケット冠の適応拡大

以上