|
歯科の院内感染防止対策
―初・再診料の引き上げで |
(全国保険医新聞2019年10月25日号より)
2020年診療報酬改定に向けた保団連要求を紹介する。保団連は今年6月に要求をまとめ、8月8日には厚労省要請を実施するなど、取り組みを進めている。
2018年改定では、院内感染防止対策に係る評価の名目で、新しい施設基準(歯初診)が設けられ、届出医療機関は引き上げられた初・再診料等が算定できる一方で、未届の場合は改定前よりも低い点数に減算されるルールとなった。引き上げられた点数もごくわずかである。
届出の有無で医療機関を区別することに主眼をおくのではなく、院内感染防止対策に必要な費用の補填が十分できるように初・再診料を大幅に引き上げることが重要である。
保団連は、歯初診は廃止を要求している。すべての歯科医療機関で感染症に対する患者のニーズなどにより応えられるよう、07年の中医協で示された歯科での院内感染防止対策の費用計算(外来患者1人1回あたり268.16円)に係る資料等を活用して、基本診療料である初・再診料の適正な評価を引き続き厚労省に求めていく。
また、基本診療料の評価にあたっては医科・歯科間にある格差の解消も重視し、同評価とするよう求めている。
以上