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Q&Aで解説 新型コロナ 医療機関への補助金・慰労金

全国保険医新聞2020年7月15日号より)

 

 第2次補正予算で医療機関への支援として、「医療機関・薬局等における感染拡大防止等支援事業」(以下、補助金)、「新型コロナウイルス感染症対応従事者慰労金交付事業」(以下、慰労金)、が盛り込まれた。厚労省によれば、8月末以降に各医療機関に給付される見通しだ。申請・給付の手続き等詳細は都道府県(事務委託先は国保連を予定)から医療機関に通知される。
 補助金は、院内での感染拡大を防ぎながら地域で求められる医療を提供する医療機関(医科・歯科診療所も対象)にその費用を補助する。慰労金は、第1線で日々感染症と戦いながら、医療を提供している医療従事者への感謝・慰労を目的に5〜20万円を給付する(制度概要は本紙7月5日号で既報)。
 保団連では、慰労金・補助金に関して厚労省担当官からヒアリングを実施。現場の実態や寄せられた会員の声を紹介するとともに、すべての医療機関に漏れなく、迅速に給付すること、事務手続きの簡素化などを申し入れてきた。

※補助金・慰労金の制度解説特集サイトはこちら

 

慰労金・補助金

どこに申請する?

 慰労金・補助金の申請先は?
 標準的な申請事務としては、申請受付は各都道府県から事務委託される国民健康保険団体連合会(国保連)で行う。支払事務も国保連で行うことを想定している。
 申請方法は?
 原則としてオンラインによる申請が準備されている。ネット環境に対応していない場合には、電子媒体(CD等)や紙媒体で申請する。
 国保連からの振込の場合、どの口座に振り込まれるか?
 診療報酬の振込用に登録されている口座に振り込み

 

慰労金

自院はいくらに該当する?申請方法は?

 慰労金は、「患者と接する」医療従事者に5〜20万円を給付する。給付額は以下の通り。
 慰労金の対象者の範囲は?
 始期(※)より2020年6月30日までに延べ10日以上勤務した者で「患者と接触」、かつ「継続して提供が必要な業務」に合致する医療従事者や職員が対象。職種や勤務形態問わない。
「患者」はコロナ感染患者・疑い患者に限らず、他の疾病による患者も含まれる。
対象となる医療従事者・職員は、患者の診療に従事したり、受付・会計等窓口対応を行う場合は通常該当する。診療には直接携わらなくても、患者に何らかの応対を行う職員等は、勤務実態に応じて該当するので、各医療機関で勤務内容によって判断し、申請する。
※当該都道府県で感染症患者1例目発生日もしくは受入日。岩手県は緊急事態宣言の対象地域とされた日(4月16日)
 勤務している職員の申請はどのように行うのか。
 医療機関は勤務する職員の申請を取りまとめる。この際、職員から慰労金の代理申請・受領委任状を集める。
 すでに退職している職員の申請は?
 原則として勤務していた医療機関を通じて申請する。医療機関を通じた申請が難しい場合は、個人申請(医療機関での勤務証明などが必要)。
 複数カ所の医療機関に勤務している職員の場合は?
 介護サービス事業所等に従事する職員への慰労金などを含め、1人1回の給付。複数医療機関に勤務している場合は、主として勤務する医療機関で申請する。
 慰労金は課税所得か。
 非課税所得である。賃金等として支払うものではなく、源泉徴収はしない。差し押さえも禁じられている。

 

補助金

何が対象になる? 申請方法は?

 補助金は、感染拡大防止対策、診療体制確保等に要する費用を補助する。有床診療所(医科・歯科)は200万円、無床診療所(医科・歯科)は100万円を上限として支給される。新型コロナ患者の受入れ対応をしているかにかかわりなく、すべての保険医療機関が対象となる。
 どのような経費が対象か
 「従前から勤務している者及び通常の医療提供を行う者に係る人件費」を除き、感染拡大防止対策や診療体制確保等に要する費用が対象。感染拡大防止対策に要する費用に限られない。院内等での感染拡大を防ぎながら地域で求められる医療を提供するための診療体制確保等に要する費用について、幅広く対象となる。
 いつからいつまでの費用が対象か
 2020年4月1日〜21年3月31日
 申請の方法は?
 申請日以降に発生が見込まれる費用も合わせて、概算で申請することが可能。概算で申請した場合、事後に実績報告が必要なため、領収書などの証拠書類の保管を。
 複数回の申請が可能か
 申請は各施設1回のみ。

以上

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