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コロナ臨時特例―
自宅・宿泊療養者への往診
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(全国保険医新聞2021年9月15日号より)
政府は、新型コロナ感染者急増に伴う自宅療養者等への医療確保に向けて、往診・訪問看護に関する診療報酬を大幅に引き上げた。厚労省保険局医療課から発出された通知を解説する。
7月以降の新型コロナの感染爆発を受け、本来入院するべき患者が入院できない医療崩壊が各地で起きている。急増する自宅・宿泊療養者への往診、訪問診療に対応するため関連点数の引き上げを実施した。保険局医療課から発出された事務通知の概要は以下の取扱いとなる。
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【7月30日付事務連絡(その51)】
〇宿泊療養・自宅療養の新型コロナウイルス感染症患者等に対して、7月30日以降に往診又は訪問診療を行った場合は、往診料又は在宅患者訪問診療料を算定した日に、救急医療管理加算1(950点)を主たる診療を行う1つの医療機関で、1日につき1回算定できる。
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【8月27日付事務連絡(その57)】※上記(その51)の補足
〇7月30日付事務連絡(その51)で往診料又は在宅患者訪問診療料を算定した日に、救急医療管理加算1(950点)を算定できることとされたが、同一患家等で2人目以降の自宅・宿泊療養を行っている者を診察した場合においても、算定して差し支えない。
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【8月4日付事務連絡(その52)、8月11日付事務連絡(その53)】
〇宿泊療養・自宅療養の新型コロナウイルス感染症患者等に対して、8月4日以降に訪問看護を行った場合は、長時間訪問看護・指導加算(520点)を、訪問看護を行った時間にかかわらず1日1回算定できる。
〇同様に、上記の患者に対して8月4日以降に精神科訪問看護・指導を行った場合は、長時間精神科訪問看護・指導加算(520点)を1日1回算定できる。
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【8月16日付事務連絡(その54)】
〇宿泊療養・自宅療養の新型コロナウイルス感染症患者等に対して、8月16日以降に医師が電話や情報通信機器を用いて診療を行った場合、二類感染症患者入院診療加算(250点)を、主たる診療を行う1つの医療機関で、1日につき1回算定できる。
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【8月27日付事務連絡(その57)】
〇訪問看護の開始に際し、新型コロナウイルス感染症に感染している等の利用者の状態に応じて、説明は電話等により行い、必要な書面については後日郵送等により対応してもよい。
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【9月3日付事務連絡(その59)】
〇宿泊療養・自宅療養の新型コロナウイルス感染症患者等からの求めに応じて、医師が診療の必要性を認め、自宅・宿泊療養を行っている者の同意を得て、電話や情報通信機器を用いて新型コロナウイルス感染症に係る診療を行った場合、初診料(注2)として 214点、又は電話等再診料(73点)を算定できる。
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以上