2026年1月19日
全国保険医団体連合会
非核平和部担当副会長 天谷静雄
米・トランプ政権は1月3日、ベネズエラの首都カラカスを軍事攻撃し、マドゥロ大統領を拘束した。この軍事行動で、カラカスでは民間人を含め約100人が死傷したと報じられている。
トランプ大統領は「適切な政権移行が実現するまで米国がベネズエラを運営する」と表明した。国際法は他国への武力行使を禁じ、国連憲章2条4項は加盟国に「武力による威嚇または武力の行使」を禁止している。今回の軍事攻撃は、いかなる理由をあげようとも、国連憲章と国際法秩序に反する暴挙であるのは明白であり、断じて容認できない。
国際社会から批判や懸念の声が上がる中、高市首相は、米国の軍事行動について「ベネズエラにおける民主主義の回復、情勢の安定化に向けた外交努力を進めて行く」と述べるにとどまっている。国連憲章や国際法の原則に立脚したコメントは発表されておらず、対米追随の外交姿勢と指摘せざるを得ない。
ロシアのウクライナ侵略に対しては、政府は「国際法に違反する行為であり、決して認められるものではなく、改めて強く非難する」との外務大臣談話を発表している。中国による南シナ海・東シナ海での覇権主義的行動に対しては「力による一方的な現状変更の試みに反対する」としている。高市政権の米国の行動に対する対応は、ロシアや中国の行動に対する国連憲章と国際法に基づく日本の主張の正当性を貶めることになりかねない。
私たちは、生命と健康を守る医師・歯科医師の立場から、今回の米・トランプ政権による軍事攻撃に抗議するものである。


