2025年6月24日
全国保険医団体連合会
非核平和部長 矢野正明
米国のトランプ大統領は、22日(日本時間)イランの3つの核施設に対し空爆を行った。
米国によるイランへの攻撃は国際法違反であり、到底許されるものではない。国際社会において武力の行使は、国連憲章第2条4項により禁止されており、例外として自衛権の行使や国連安全保障理事会の決議に基づく武力の行使としてのみ認められる。今回の攻撃は、このいずれにも該当せず、いかなる理由があろうとも許されるものではない。
言うまでもなく核関連施設への攻撃は深刻な放射能汚染を引き起こす恐れのあるもので、一般市民や周辺諸国へ理不尽な被害をもたらすものだ。
日本政府は13日、岩屋外務大臣の談話で、イスラエルによるイラン空爆について「米・イラン間の協議を始め、イランの核問題の平和的解決に向けた外交努力が継続している中、軍事的手段が用いられたことは到底許容できず、極めて遺憾であり、今回の行動を強く非難します」との立場を表明した。しかし、今回のアメリカによる攻撃については石破首相が「これから政府内で議論する」と述べるにとどまるなど矛盾した姿勢を取っている。日本政府は、今回の米国による国際法違反の武力行使についても同様に非難するべきである。
全国保険医団体連合会は、米国によるイランの核関連施設への攻撃を非難するとともに、違法な武力行使を中止することを強く求める。
以上