2024年9月30日
全国保険医団体連合会
会長 竹田 智雄
9月9日、長崎地裁は原告15名に被爆者健康手帳の交付を命じる判決を下しました。しかし、9月24日、国は福岡高裁に控訴しました。この決定は、高齢化する被爆体験者の救済を遅らせるものであり、到底容認できません。
岸田首相は8月9日、被爆体験者との面談で「早急に課題を合理的に解決できるよう」指示すると明言しました。しかし、今回の控訴は、この発言と相反するものです。
被爆体験者が求めているのは単なる医療費助成ではなく、被爆者としての認定です。国の方針は、原爆被害の実態を矮小化するものであり、被爆体験者の切実な願いを無視するものです。
我々は、政府に対し、控訴を即時撤回し、すべての被爆体験者を被爆者として認定するとともに、速やかに被爆者健康手帳を交付することを強く要求します。被爆体験者の高齢化を考慮し、一刻も早く解決を図ることが不可欠です。
私たちは、医師・歯科医師として、今回の控訴に対して断固抗議し、すべての被爆体験者に対する速やかな被爆者健康手帳の交付を強く求めます。
以上