オン資義務化 保険証廃止 協会・保団連にマスコミ注目
河野太郎デジタル大臣の「保険証廃止」表明を受け、患者・国民、医療現場の混乱と怒りが噴出している。協会・医会、保団連の調査等にマスコミ各社も注目し、役員のコメント等を次々と報道した。
テレビ朝日『グッド!モーニング』は、10月13日の放送で保団連の緊急調査を取り上げ、「マイナ保険証等のシステムを運用している医療機関の33%でトラブルが生じている」と報じた。
『週刊文春』は、10月27日号特集「『誰も信用できない』岸田政権『崩壊前夜』」「マイナンバー『1兆円』利権徹底検証」で、岸田政権が突如として打ち出す政策に国民は混乱し、反発を招いていると報じた。その中で「(システム導入が)できなければ保険医取り消しもあり得ると脅され、(医療機関は)厳しい状況に追い込まれている。岸田首相や河野大臣は実情をどこまで理解されているのか」と保団連のコメントを紹介した。
「熊本日日新聞」は、10月14日付の「マイナカード事実上義務化 普及なりふり構わず」との報道で、「(システム)導入・運用に不安82%」と熊本協会の調査を紹介した。
「神奈川新聞」は、10月14日付の「マイナカード『義務化』普及促進へ最終手段」との報道で、「政府の強硬策は医療現場から乖離している」との神奈川協会のコメントを紹介した。
恫喝で廃業に追い込まれる
写真週刊誌『スマートフラッシュ』は、10月12日付で「利便性上がらずリスク拡大の強引な方針に『史上最低の総理』と非難轟々」と報道し、「日刊ゲンダイ」は、10月13日付で「マイナ保険証の“ゴリ押し&恫喝”義務化に『廃業に追い込まれる!』」と報道し、埼玉協会の調査や声明を紹介した。
保団連は、オンライン資格確認の義務化と表裏一体となる保険証廃止の撤回を求めている。広範な市民と協働し、保険証一枚で安心して受診できる国民皆保険制度を守る取り組みを強めていく。
島根協会
協会調査が
78万回再生
BSS山陰放送は、10月13日に「健康保険証廃止に保険医協会は猛反対」との報道で島根協会の塩毛浩史事務局長にインタビューした。
塩毛事務局長は「(会員調査で)マイナ保険証に対応できず閉院を検討との切実な声も出された。23年4月までに体制整備は無理筋で非現実的」とコメント。同番組のユーチューブ動画が開始10日間で78万回再生された。
宮城協会
開業医は
明確に反対
KHB東日本放送は、10月18日、「健康保険証を原則廃止へ 宮城県の開業医は明確に反対」との報道で、宮城協会の井上博之理事長にインタビューした。
井上理事長は、「マイナカードに拙速に保険証を統合させることに明確に反対」「保険証をマイナカードの普及の道具として使うことはけしからん」「(会員調査でも)『性急すぎる、個人情報の流出が不安』との声が多数で、約8割が保険証廃止に反対を表明」とコメントした。
広島協会
小児科での混乱・トラブル懸念
広島ホームテレビは10月18日に「保険証廃止 辞めてしまう病院が出てくる」をテーマに報道し、広島協会の梶岡浩志事務局長にインタビューした。
梶岡事務局長は「小児科などは混乱やトラブルが出てくる。医療機関はお金をかけて対応する余裕がないため、辞めるところも出てくる。マイナ受付の稼働率は3割で医療の拠点がなくなる事態を懸念する」と語った。
福岡協会
オン資義務化
医師の8割が反対
RKB毎日放送ニュースは、10月18日、「急すぎる 医師の8割が反対?」との報道で福岡協会の林裕章会長にインタビューした。
林会長は、「セキュリティへの懸念から医師の8割が反対。対応できない高齢の医師などが取り残される。政府はすべての医療機関にシステム導入を義務付け、導入しないと保険医として認めないとしたが、対応できないところもある。デジタル化のメリットも分かるが急に推し進めないでほしい」とコメントした。