厚労省は、11月30日に請求命令(省令)を改正し、保険医療機関が毎月の診療内容に基づき診療報酬を請求する方法を原則としてオンライン請求に限定しました。
新規開設医療機関については24年4月からは光ディスクによる保険請求はできなくなりますす。また、現在、光ディスク等による保険請求を行っている医療機関は、2024年9月末以降まで現行の方法で保険請求を行うことが可能です。しかし、2024年10月以降は、オンライン請求に以降する移行計画を申請し、受理されないと従来通りの方法(光ディスク等)で保険請求が受け付けられなくなります。
44101医療機関が義務化の対象
2023年9月時点の電子媒体請求で保険請求を行う医療機関が44101医療機関(歯科32,876件、医科11,225件)となり、これらの医療機関がオンライン請求義務化の対象となります。
オンライン資格確認義務化 4669医療機関が猶予対象に – 全国保険医団体連合会 (doc-net.or.jp)
義務化対象の2割が「廃業せざるを得ない」と回答
保団連は6月13日~7月21日に、厚労省が示したオンライン請求に義務化対象施設を含めて会員医療機関に調査を実施しました。10月末に改正される請求命令において、義務化対象となる施設1612施設(医科796、歯科816)から回答がありました。『義務化』されると廃業せざるを得ないと回答した医療機関は、医科が162施設、歯科が156施設となります。廃業率は医科が20.4%、歯科が19.1%となりました。調査回答を機械的に義務化対象施設(44101件)に当てはめると2割(8820件)が義務化を理由に廃業せざるを得なくなります。
オン請求「義務化」対象の医科医療機関2割が「廃業せざるを得ない」 – 全国保険医団体連合会 (doc-net.or.jp)
猶予申請は狭き門
厚労省は、12月26日にオンライン請求義務化の猶予申請を公表しました。オンライン資格確認の義務化の猶予措置の適用を受けた医療機関など猶予対象となった医療機関(4669件)など極めて例外的な取り扱いです。