【要望書】帯状疱疹ワクチン定期接種に関する要望書

2025年4月21日

厚生労働大臣 福岡 資麿 様

全国保険医団体連合会
地域医療対策部
医科部長 細部 千晴

帯状疱疹ワクチン定期接種に関する要望書

 

帯状疱疹ワクチンについて、定期接種としていただきましたことに感謝を申し上げます。
しかし接種対象は65歳とされ、5年間の経過措置として70歳以上について5歳刻みでの接種を認める扱いとなっております。
この理由について予防接種基本方針部会では、帯状疱疹の罹患率(50代=9.2、60代=9.6、70代=12.9、80代=12.6(千人・年)と、ワクチンの有効性(生ワク=5年で3割程度に低減、シングリックス=10年で7割程度に低減)との関係を示し、一生に1回接種を前提に65歳を接種対象としています。
確かに帯状疱疹の罹患者数のピークは70歳ですが、罹患者数は50歳代から増加します。50歳代は働き盛りの年代です。この年齢で罹患すると、ご本人だけでなく、職場や家庭にも大きな負担が生じます。このため自治体による帯状疱疹ワクチン助成制度は、2024年末には、大阪府を除く46都道府県724市区町村で実施し、その多くが50歳以上を対象にしていました。
50歳以上の全員を定期接種の対象にすると、帯状疱疹ワクチンの需要が一時的に高まりワクチンの供給不足を来す可能性も考慮しての決定かもしれませんが、50歳代の方についても接種対象とし、職場や家庭において安心した生活ができるようにすべきであると考えます。
こうしたことから、帯状疱疹ワクチンについて次のような対応を行っていただけますよう、お願いいたします。

一.帯状疱疹ワクチンの定期接種の対象年齢を、50歳以上の全年齢とすること。

一.予防接種法に基づく定期予防接種に関する経費は、B類定期接種を含めて自治体や被接種者負担にせず、全額を国庫負担とすること。

 

要望書[PDF:113KB]