決議
国民皆保険制度を維持し、いのちと暮らし、平和を守る政治への転換を求める
昨年末、2026 年度診療報酬改定率 3.09%(本体相当)が公表された。本会や病院団体など医療界が強く求めてきた 10%以上の引き上げには程遠く、物価上昇への対応、医療従事者の安定的確保や設備の維持・更新などは困難である。賃上げ対応・物価対応等以外の財源に至ってはわずか0.1%であり、これでは医療の改善は望みようもない。このままでは診療科の縮小、医療機関の倒産・閉院は止まらず、医療提供体制の維持は危ういものと言わざるを得ない。患者・国民の医療、医療従事者の生活、医療機関の経営を守るため、基本診療料を中心に診療報酬を10%水準で引き上げるべきである。
この間、患者・国民に対しては、能登半島地震被災者への医療費免除の打ち切り、マイナ保険証の強引な押し付け、11 万床に及ぶ病床削減への政策誘導など医療から遠ざける政策が進められている。加えて、政府は、高額療養費の負担限度額引き上げ、OTC類似薬の保険給付外し、高齢者の医療費2割・3割負担の対象拡大、さらに介護保険の2割負担の対象拡大やケアプラン作成の有料化をはじめ、すべての世代に負担増を検討・実施し、医療・介護給付を制限していく構えである。安心して受けられる医療・介護に向けて、負担増計画は中止すべきである。
他方で、政府は、武器の全面輸出解禁の検討、防衛費の大幅な膨張などに突き進んでいる。戦争被爆国として国是に掲げてきた非核三原則についても見直しを進める構えである。
今求められるのは、防衛費を大幅に増やすことではない。医療提供の維持・改善に向けた抜本的な財政措置と物価上昇に見合う大幅な賃金引き上げである。消費税を減税して暮らしと生業を支えるとともに、低所得者には重く大企業・高額資産家には軽い税制・保険料負担を是正していくことや、国費投入割合の引き上げが求められる。
高市首相は国会冒頭の 23日に衆議院を解散した。来る総選挙は上記の要求を実現する絶好の機会となる。私たち医師・歯科医師は、いつでも、どこでも、だれでも安心して医療が受けられる国民皆保険制度の維持・充実を求めるとともに、いのちと暮らし、平和を守る政治への転換に向けて、全力で取り組んでいく。
2026 年1月 25日
全国保険医団体連合会・第52回定期大会


