【日本アトピー協会】OTC類似薬に対する「特別料金」の加算と 高額療養費限度額引き上げは無効 

2026年1月27日

2026年1月22日

上野 賢一郎 厚生労働大臣 殿

 

OTC類似薬に対する「特別料金」の加算と

高額療養費限度額引き上げは無効

 

NPO法人日本アトピー協会

代表理事 倉谷 康孝

 

平素は、医療行政にご尽力を賜り、誠に有難うございます。患者さん方に成り代わり深く御礼を申し上げます。今般、上野 賢一郎厚生労働大臣は高額療養費の限度額引き上げ(負担増)に伴う保険料軽減効果について「高額療養費の給付削減で26年度は700億円の保険料が下がる」とご説明されました。

700億円は国民一人あたりにすると年間583円、月49円と保険料軽減効果は僅かです。

また、OTC類似薬77成分1100品目を患者負担とする「特別料金」は、900億円の削減額です。国民一人あたりにすると年間750円、月63円。高額療養費700億、OTC類似薬900億の削減額を合わせても、国民一人あたり月112円。年額1,344円しか保険料軽減効果はありません。

日本維新の会が今も提言している医療費4兆円削減の僅か4%です。わたくしのような素人でも医療費年間4兆円削減、保険料年間1人6万円削減には到底思い至りません。毎月の高額な保険料が大幅に下がるとの提言は注目を集める広告文だったのでしょうか。

国家の礎(いしずえ)である社会保障と安全保障。厚生労働省は、「国民生活の保障・向上」と「経済の発展」を目指すとされています。

毎年、1兆円規模で膨らむ医療費を有耶無耶(うやむや)には出来ませんが、今回の自民・日本維新の会による密室合意での削減案は、国の負担を国民ましてや病気の方に更なる負担を押し付ける『病人増税』のように感じます。これは改革ではなく、国の負担を物価高で苦しんでいる患者さん方に更なる負担を押し付けただけです。その上に「不断の見直し」。更に患者さんへの負担を見直していくということでしょうか。

また、医療保険制度に対して「制度自体は、持続可能なものにしていくという」というご発言も大臣からございました。12/16、コロナ禍後最大の18.3兆円の補正予算が成立し積極財政とされています。

無駄使いや不正があってはいけませんが、保険制度維持に必要な予算を獲得して頂くことも厚生労働大臣の義務だと思います。

そして、患者さんの意見も聴取したとされていますが、昨年7/10、132,000人を超える皆様から頂いた反対署名と請願、12/4にも20万人以上の反対署名と請願をお届けしておりますが、問い合わせや聞き取りなど何ら返答も無く、「丁寧な議論」は行われたとは思えません。

さらには、社会保険料削減どころか、国家の礎となる社会保険制度の根幹を揺るがす脱法的な社会保険への加入。一部の東京維新の会にも社保加入を勧誘する厳秘(げんぴ)とする情報提供があったと報道され、弊会には、自営業であろう方から、激高するご意見、中にはスキームを教えてほしいと訴えられる方もおられ由々しき事態が発生しております。

日本維新の会による内部調査では除名等の処分があったようですが、国保逃れの最終調査報告、自主規制案、党としての責任の取り方などは、まだ発表されていません。組織的関与の有無に関わらず、公人への疑惑に答えるべき相手は、主権者たる有権者・毎月高額な国民健康保険料、社会保険料を全うに支払い、税金を納めている国民です。選挙前に有権者に報告するのが順序だと思います。

日本維新の会のHPでは、「社会保険料を下げる改革」と今も堂々と謳っていますが、身を切る改革よりも、まずは脱法的行為を違法とする法改正案を選挙公約にしてください。

社会保険財政を揺るがす、このような大きな疑惑の全てについての報告、有権者が納得する対応・対策が無い限り「不断の見直し」は直ちに中止して下さい。

「社会保険料を下げる改革」を訴える、その前提条件があまりにも常軌を逸しています。

軽減効果が僅かな削減案は中止し、高額な保険料を支払っている健全な納税者が納得するよう、全うな議論が出来る体制を整えて下さい。

社会保障制度の根幹を揺るがす大きな問題がある上でのOTC類似薬への「特別料金」加算、並びに高額療養費限度額引き上げは無効として下さい。