「保険で良い歯科」全国連絡会アンケート
「保険で良い歯科医療を」全国連絡会は、参院選に向け主要政党への歯科医療政策アンケートを実施。6月21日時点で自由民主党・立憲民主党・国民民主党、日本共産党・社会民主党から回答を得た。公明党、日本維新の会、れいわ新選組からは回答がなかった。
医療機関への減収補填
コロナ禍による経営危機への減収補填には、立民・共産・社民は「賛成」。自民・国民は「その他」と回答し、「診療報酬の大幅引き上げ等行っており引き続き取り組む」(自民)、「緊急包括支援交付金の柔軟な運用が必要」(国民)などとした。
窓口負担割合の引き下げ
共産・社民は「賛成」。自民・立民・国民は「その他」とし、「一定の負担は避けられない」(自民)、「所得基準の妥当性の検討が必要」(国民)、「自己負担を適正化すべき」(立民)などとした。
保険適用範囲の 拡大
国民・共産・社民は「賛成」。国民は「医療費抑制につながることから、病気を未然に防ぐため歯科治療の門戸を広げることが必要」とした。自民・立民は「その他」とし、「財政影響とのバランスを考慮すべき」(立民)などとした。
金パラ「逆ザヤ」
自民は「価格改定制度の見直しや緊急改定などの措置を講じている」とした。他各党は価格改定制度の検討や診療報酬引き上げにより「逆ザヤ」解消が必要とした。加えて、共産は価格差の緊急補填や新規材料の保険導入推進、社民は窓口負担軽減と保険料減免の必要性に言及した。
学校健診後の歯科治療
学校健診で指摘された子どもの歯列・咬合異常に対する保険給付拡大について、国民・共産・社民は保険診療範囲の拡大、公的支援の充実が必要などと前向きな回答を寄せた。立民は子育て家庭などの負担軽減の必要性に言及しつつ、「財政影響とのバランスを考慮すべき」と回答した。
歯科技工問題
歯科技工士の処遇改善等について、立民・国民は「『製作技工に要する費用』の考え方を明確にすべき」とした。立民は加えて「歯科技工指示書を処方箋化すべき」とも回答。共産は、補綴関連点数の引き上げ、委託技工の取引ルール確立が必要とした他、海外技工物の調査・規制の必要性にも言及した。