【抗議談話】辺野古新基地建設の設計変更不承認についての国による取り消し採決に抗議する

※全国保険医団体連合会では、辺野古新規建設の設計変更不承認についての国による取り消し採決に対し下記の抗議談話を発表し、マスコミ各社に送付しました。(PDF版はこちら[PDF:120KB])

2022年4月14日
全国保険医団体連合会
非核平和部部長
永瀬 勉

4月8日、国土交通省は、沖縄県名護市辺野古の米軍新基地建設を巡り、沖縄防衛局による埋め立て工事の設計変更を不承認とした沖縄県の処分を取り消す不当な裁決を行った。また、地方自治法に基づいて4月20日までという期限付きで設計変更の承認を沖縄県に勧告した。

今回の設計変更は、埋め立て海域に軟弱地盤があり、地盤改良のための設計変更を防衛局が沖縄県に申請したもの。沖縄県は、昨年11月、軟弱地盤が最も深い90メートルに達する地点で地盤調査が行われておらず、「地盤の安定性が十分に検討されていない」ことや、絶滅危惧種ジュゴンへの影響が適切に予測されていないことなどから設計変更を不承認とした。

これに対して防衛局は、昨年12月、私人への権利侵害の救済を目的とした行政不服審査法を濫用して国交省に審査を請求していた。
しかしこれは、国の機関が国に救済を申し立て、国による国の救済という法律の濫用であり、その申し立てを受けての不承認の取り消しは二重三重にも不当な採決といえる。

これまで幾度となく沖縄県民が辺野古への新基地建設反対の意思表示をしてきたにもかかわらず、強引に埋め立て建設をすすめていることに怒りを禁じえない。今回の設計変更不承認についての国による取り消し採決に厳重に抗議する。
国は即刻、埋め立て建設を止め、辺野古新基地建設を中止すべきである。

以上