オンライン資格確認の原則義務化撤回、補助金の運用要件の改善を求める

保団連は、10月11日に加藤厚労大臣にオン資撤回・補助金改善要望書を送付しました。

現在、中医協では、2023年4月よりの医療機関へのオンライン資格確認のシステム導入の原則義務化に向けて議論が進められている。この間、システム導入に係る補助金上限が上乗せされ、遅い場合であれば年末までにカードリーダー申請をする場合でも上乗せでの補助を可能としているが、医療機関からは「ベンダーより(交渉の余地なく)即時契約しないと来年3月末の事業完了期限(=補助金の申請要件)に間に合わないと言われた」、「ベンダーが示す見積額が補助金上限を大幅に超えている」など困惑する声が聞かれる。これらは国が23年3月末までに義務化という非現実的な工程を課していることなどに強く起因することは明らかである。

本会は、オンライン資格確認のシステム導入の原則義務化には反対だが、少なくとも国が推進する施策に医療機関が応じる以上、補助金が受けられない・補助金上限を超えた契約を甘受するなど医療機関に経済的負担が強いられることは問題であると考える。

以上を踏まえ、本会は、オンライン資格確認の導入について原則義務化は撤回するよう改めて求めるとともに、合わせて、オンライン資格確認を導入する際に医療機関に経済的な持ち出しが生じないよう、補助金の期限延長はじめ運用を改善するよう以下要望する。

【記】

 

1.オンライン資格確認の導入の原則義務化を撤回すること。少なくとも、2023年4月以降も全ての医療機関が医療提供を継続できるよう、大幅な経過措置・幅広の除外措置を創設するなど抜本的に見直すこと。これらについて年末を待たずに早急に措置すること。

2.オンライン資格確認のシステム整備に係る国の補助金については、少なくとも2023年3月末までにカードリーダーを申し込んだ医療機関については、23年3月末としているシステム改修等事業の完了期限(※補助申請期限も含め)を大幅に延長すること。

3.オンライン資格確認の整備に関わって、医療機関に持ち出しが発生しないよう補助金上限について手当てすること。