2024 年8月6日
内閣総理大臣 岸田 文雄 様
厚生労働大臣 武見 敬三 様
新型コロナウイルス感染症第11波に伴う医療提供体制確保緊急要望書
全国保険医団体連合会
会長 竹田 智雄
国民の命と健康、暮らしを守るためのご尽力に敬意を表します。
7月から始まった新型コロナウイルス感染症による感染状況は第11 波とも言える拡大規模となっています。7月26 日発表の定点報告(第29 週(7 月1515~21 日))でも13.6213.62(前週比21.821.8%増)に達し、11 週連続で増加。すでに医療現場では感染拡大との認識です。
特に、7 月21 日までの1 週間で、全国およそ500 の医療機関から報告された入院した患者の数は3,827 人であり、前月末と比べて2,000 人以上の増加となっています。入院患者が3000 人を超えるのは2月中旬以来でおよそ5 か月ぶりです。
感染の主流はオミクロン株の新たな「KP.3 」という変異ウイルスであり、感染力がやや強く、過去の感染やワクチンの免疫からの回避能力が高いのが特徴です。
しかも7月下旬から8月下旬にかけての夏休みの期間は、都道府県を超えての人の移動が活発になる一方で、医療機関の診療体制は手薄になります。
このまま何もしなければ、医療提供体制が薄くなる中で感染拡大が急激に広がり、必要な医療を受けられず重症化・死亡する患者が広がる可能性が非常に高くなります。
当会ではすでに7月26 日に要望書を提出しており、3項目を挙げていますが、下記の3項目について、国民の命と健康そして生活を守るために、実現を強く求めます。
記
1.入院医療機関における「重症度、医療・看護必要度」からコロナ患者を除外すること。
2.入院医療機関が新型コロナ患者を受け入れた場合は、2023 年5月以前まで運用していた診療報酬の施設基準の特例を認めること。
3.院内クラスターが発生した医療機関に対し、必要な財政措置をおこなうこと。