「通院やめ孤独死」「能登を見放したのですね」被災者の医療費免除打ち切りで石川協会がアンケート

石川県の国保などで打ち切り、協会けんぽや近隣県では継続

能登半島地震の被災者に対する医療費や介護利用料の一部負担金免除が、石川県の後期高齢者医療制度と国保では6月末で打ち切られました。一方、協会けんぽや近隣の富山県、福井県では免除が継続しています。

石川県保険医協会は8月27日に記者会見を開き、今年5月から7月にかけて実施した医療費の窓口負担免除・介護サービスの利用料免除に関するアンケートの最終報告を発表しました。

「受診減らす」4割、「受診せず我慢」3割

患者アンケートでは、被災された方々から5000件を超える回答がありました。免除打ち切りについて影響の内容は、「通院に影響がある」との回答が8割を超えました。影響の具体的な内容は。医療費免除打ち切りで「生活費を切り詰めて医療費に」が63.6%(2542件)、「受診回数を減らす」が43.9%(1754件)、「受診せず我慢」が27.8%(1112件)となっています。

「免除が打ち切られたら通院をやめ避難先で孤独死するのみ」「国は能登を見放したのですね」といった追い詰められた声も寄せられました。

医療機関へのアンケートでは、「免除が終了した場合に患者の診療に影響があると思うか」との質問に、「影響がある」との回答が7割を超えました。受診抑制や診療拒否、重症化の懸念、さらに「災害関連死増加につながりかねない」との指摘もありました。

石川県の国保などで医療費免除が打ち切られた要因として、国が昨年12月まで実施していた免除を実施する保険者への全額の補助(特例補助)を打ち切ったことがあります。現在は現在は厳しい条件を満たした保険者についてのみ国が補助を行う形になっており、多くの被災自治体で財政負担が生じています。さらに国が現在実施している補助も期限も9月までとなっています。

「地元の声聞く」福岡厚労大臣 国の責任で免除復活を

福岡資麿厚労大臣は8月29日の記者会見で、現在実施されている国の補助について、保団連の質問に対し「地元の声を承りながら対応を検討していく」と述べました。一方で、まさに「地元=被災地」の声である今回の石川協会のアンケートについては「コメントを差し控えたい」としました。

「地元の声を聞く」というのであれば、今回の調査結果を重く受け止め、現在行われている財政支援を延長し、さらに昨年12月まで実施されていたように保険者への全額支援を復活させるべきです。

 

石川県保険医協会の調査結果はこちらから(協会HP)

能登地震 医療費免除打ち切りで受診抑制が起こるのは必至(アンケート最終報告)