コンポジットレジン修復の基礎と臨床

東京医科歯科大学大学院准教授 大槻昌幸氏

 千葉協会は6月30日、研究部主催の歯科学術研究会を開催。「コンポジットレジン修復の基礎と臨床」をテーマに、東京医科歯科大学大学院准教授の大槻昌幸氏(写真)が講演した。

 

石垣の土台なしで城郭は造れない

大槻氏は、「石垣の土台なしで城郭は造れない」と例え、「コンポジットレジン修復は接着なしでは不可能」と説明し、講演を始めた。
コンポジットレジン修復の普及は▽Minimal Intervention(MⅠ)で歯に最小限の侵襲で治療できる▽審美性についての意識の高まり▽歯科用合金価格の急騰―があると思われると説明し、動画で2級窩洞修復を丁寧に説明した。特に▽レスト付きのマトリックバンドの試適▽ウェッジの挿入▽V3リングの装着▽できるなら2ステップ式のコンポジットレジンがよい。プライマーはしっかりと飛ばす。メガボンドは厚めがよい。フロアブルレジン填入し、その上にコンポジットレジンを充填する方がよいこと―を強調した。
今回は、26の協会・医会からの92人を含め、全体で156人の参加申し込みがあった。各協会との強い連携、協力により多くの参加者を集めて、うまく行われた。
ウェブ機能を活用
講演の質疑は、チャットを使うことにより、演者と聴衆者が一体となって行うことができた。専門的な質問も多く含まれ、今までにない講演会となった。今後、全国の協会・医会のウェブ講演会の基盤となれば幸いだ。