新型コロナでの給付状況
保団連の休業保障制度は、保険医が病気やケガでの休業時に給付を受けることで安心して療養できるようにと作られた共済制度です。コロナ禍で、地域医療を支える保険医への公的保障が不十分ななか、保険医協会・保険医会会員の休業時の備えの一助として役割を担っています。
休業保障制度は全国の加入者から毎月約300件の傷病休業給付金の請求が寄せられます。給付金請求の審査を行う休保審査委員会では、新型コロナウイルス感染症の流行当初から同感染症による休業を給付対象とすることをいち早く決定し、確実な給付を行ってきました。
新型コロナウイルス感染症による休業給付金請求は、一昨年の5月以降毎月請求が寄せられており、今年7月度の休保審査委員会までに総件数698件、2億3603万8000円の給付を行っています。698件の給付件数の内訳は、同感染症の「陽性」が579件、「陰性・疑い」が119件です(表1)。
特に今年の3月度審査以降の給付件数の伸びは顕著です。6月度の新型コロナウイルス感染症による給付件数は100件に上り、当月度新規請求件数の約3分の1を占めることとなりました。特定の疾病による休業請求が全体の約3割を占めるという特異な状況が今年春以降続いています。
発症時期別給付件数を見ても、全国的な感染者数の推移と同様に今年に入ってから発症し休業に至る加入者が顕著に増えています(表2)。
若い世代の請求多く
給付状況の年齢別分布を見ると、加入者の年齢構成とほぼ一致しており、どの年代も同様にリスクを抱えています。特に55歳以下の働き盛りの若い世代は年齢構成比よりも請求者の比率のほうが多い傾向にあります(表3)。コロナ禍のなかで診療を続ける医師・歯科医師は常に感染・休業リスクにさらされているといえるでしょう。
現在、12月1日加入の申し込みを受付中です。(9月中旬受付締め切り)。7面の広告をご覧いただき、この機会にぜひ加入をご検討ください。