一律義務化は乱暴 オンライン資格確認 義務化アンケート

不安・怒りの声 相次ぐ

保団連は、オンライン資格確認の原則義務化に関する、緊急アンケートを実施。保団連メールマガジンに登録している医師・歯科医師会員4196人(医科2493人、歯科1703人、8月26日時点)を対象に実施し、489人から回答を得た。自由意見欄に寄せられた現場の声を紹介する。

▼紙カルテで診療している。レセプト請求のみORCAを使っている。患者数の少ない零細医療機関では紙カルテで十分。オンライン資格確認を行うと事務手数料が増えるだけ。
▼離島で診療所を開業している。社会環境、経済状況、医療・福祉の環境はさまざま。便利ならやればいいが当地では必要を感じない。義務化は駄目である。
▼オンライン資格確認導入義務化は止めてほしい。診療の現場でパソコンは使用していない。診療は、医師1人、アルバイトの主婦1人の2人。現状で十分な診療ができている。対面で患者の訴えを丁寧に聞き、丁寧な診察ができている。これ以上事務作業を増やさないでほしい。いろいろな改定や変更が多すぎて、煩わしく自己研鑽のための余裕がない。
▼後継者のいない、またあと何年診療に従事できるか不透明な状況での設備投資はいかがなものか。全て税金で設置しての政策は歓迎するが通信トラブル時は混乱するので、常にハイブリッド方式でいきたい。
▼保険証を忘れた患者の資格確認ができるなど便利な面はある。しかしながら義務化する必要性は感じられない。使いたい先生は使い、いやな先生は使わなければいいだけ。
▼オンライン資格確認を導入するタイミングは、クリニックの経営状況や運営状況(人手が足りない、電子カルテ導入したばかりで慣れていない上にオンライン資格確認も覚えるのは無理がある等)を考慮し、いつ導入するかは医療機関それぞれのタイミングでやらせてもらえるほうが混乱が生じにくい。一様にすべての医療機関の同時導入を義務とする、というのは乱暴すぎる。