75歳以上 窓口負担 2割化強行に抗議

生活困窮深刻化させ受診抑制も

 政府は、10月1日から75歳以上の医療費窓口負担2割化を強行した。全国保険医団体連合会(保団連)は、さらなる受診抑制・健康悪化を招きかねない負担増に抗議し、他団体とともに都内で抗議行動を実施した。今後も引き続き、2割化を中止させる取り組みを強めていく。

保団連は、高齢者団体などとともに75歳以上の窓口負担2割化に反対する署名200万筆を集め、政府に中止を求めてきた。しかし岸田政権は、10月1日からの医療費窓口2割化を強行した。年金削減、物価高騰で深刻化する高齢者の生活困窮を顧みることなく、受診抑制につながりかねない負担増を強いることは、「命と健康を犠牲にせよ」と言うに等しい。
高齢者の多くは複数疾患を抱えて受診機会が増加しており、収入に占める医療費の割合は、30代と比べて4~6倍となっている。日本高齢期運動連絡会の調査でも、窓口負担2割化で約3割が「受診を控える」と回答している。3年間限定の配慮措置があるものの、それでも年平均2万6000円の負担増となる。2割化そのものを中止すべきだ。2008年に後期高齢者医療制度が強行された際には、70〜74歳の窓口負担2割化を凍結させる特例措置を6年間継続させたこともある。保団連は、同様の措置による負担増凍結も視野に入れながら、負担増の影響把握などを進め、引き続き中止を求める取り組みを強めていく。

 

負けず、諦めず、怒りの声を 抗議行動での発言より

10月1日に実施した抗議行動での参加者の発言を紹介する。

医療充実の政策に転換を

保団連会長 住江憲勇
10月1日は全世界で高齢者に敬意を示す国際高齢者デーだが、岸田政権は敬意どころか、医療・介護のさらなる負担増・給付削減を狙っている。3年目を迎えたコロナ禍で日本の医療・社会保障制度の脆弱性が明らかになった。今こそ、医療・社会保障充実の政策に転換すべきだ。

抗議しなければ 底なしの負担増に

日本高齢期運動連絡会代表委員 吉岡尚志氏
私たちの調査によると75歳以上の高齢者(単身)の平均収入は212万2000円。そこから、年間平均で医療保険料13万5000円、介護保険料9万9000円を負担している。2割化されれば、医療の負担がさらに膨らむ。年金削減、物価高騰も重なり生活していけない。
国民が抗議しなければ底なしの負担増に引き込まれる。負けず、諦めず、大きな怒りの声を上げていく。

国民生活一顧だにせず

全日本年金者組合東京都本部委員長 小澤満吉氏
10月1日から高齢者の医療費も上がるし、物価高騰で食料品など6000品目が値上げされる。しかし、岸田政権は高齢者や国民の生活実態を一顧だにせず、医療も介護もさらに負担させようとしている。
諸外国で相次ぐ消費税の引き下げを否定し、年金も安倍・菅・岸田政権下で6・7%も削減された。物価高に見合う年金引き上げも強く求める。