住江会長が日医と懇談
「#いのちまもる医療・社会保障を立て直せ! 10・20総行動」実行委員会は、10月6日、日本医師会の茂松茂人副会長と懇談した。懇談には、保団連の住江憲勇会長、日本医労連中央執行委員長の佐々木悦子氏、全日本民医連元副会長の山田智氏が参加した。物価高騰や長引くコロナ禍のもとで地域医療を守るため、平時からの十分な医療・介護提供体制の確保など社会保障の充実こそが求められているとの認識を共有した。
医療・介護提供体制の充実こそ
住江会長は、「日本の社会保障費は対GDP比でフランスより約50兆円少ない。一方、防衛費が6兆円にも及ぼうとしており、防衛費が増えれば、社会保障費が削減される」と、危機感を示した。茂松氏は、「コロナ禍で我々医療者の貢献度は高い。日医としても平時からの人員確保や処遇改善を求めている。今後の感染症流行を考えても、そもそも施設が感染症に対応できる環境になっていないなどの問題もあり、政府に財源も含めて要請している」と応じた。
国民生活非常に苦しい
住江会長は、「物価高騰やコロナ禍で国民生活が非常に苦しい状況の中、75歳以上の医療費窓口負担2割化が実施された。厚労省の審議会では、社会保障の議論は負担増と給付減の話ばかりだ。今こそ、所得再分配機能を発揮させる時だ」と訴えた。茂松氏も社会保障財源への危機感を示し、「日本は賃金が上がらず、一方でコロナ禍でも大企業の内部留保は拡大している点に問題意識は持っている。日医としても理解を得ながら、社会保障財源の確保を求めていく」と話した。
この他茂松氏は、医療機関へのオンライン資格確認システム導入義務化について、日医として医療のIT化を進める必要はあると考えているが、地域医療を守るため、取り残される医療機関がないよう会員からの声を集め、国に対応を求めていくとの見解を示した。