オンライン 資格確認 運用トラブルを追及 衆参厚生労働委員会
衆参の厚生労働委員会では10月26日から11月1日までに、医療機関等へのオンライン資格確認義務化や保険証廃止の問題が審議され、この間取り組んできた保団連の調査が取り上げられた。
(2面に国会質疑詳報、8面に実態調査速報)
保団連調査で各党議員が質問
委員会では、野党議員らがオンライン資格確認について相次いで質問。協会・医会や保団連の調査を示し、政府の姿勢を厳しく追及した。
立憲民主党の吉田統彦衆院議員は、システム導入費用で医療機関が持ち出しを強いられている現状を紹介。「システム整備費用が補助金上限に収まるよう国が業者に通知すべき」と指摘した上で、整備対応が困難な医療現場への理解を求めた。
日本共産党の倉林明子参院議員は、導入義務化によって、オンライン資格確認ができないとの理由で保険診療ができなくなることの是非を質した。
国民民主党の芳賀道也参院議員は、「有効な保険証が無効となれば、オンライン化の意味がない。トラブルを把握しているのであれば、慎重な対応が必要だ」と指摘した。
厚労省の伊原和人保険局長は、トラブルの発生を認めた上で、地域医療への影響を配慮するとした中医協附帯意見への対応として、「年末に向けて検討していく」「医療機関の責めに帰さない事由による場合は経過措置が必要という声も聞いている」などと答弁した。
保団連は、地域医療を支える全ての医療機関を守るため、引き続き、会員署名や実態調査に取り組み、各党議員やマスコミ等への働き掛けを強める。