発熱外来の未指定理由 「動線確保困難」が最多

発熱外来の未指定理由 「動線確保困難」が最多

未指定でもコロナ対応 神奈川協会が調査

 政府は、新型コロナウイルス感染症の感染症法の類型を5月8日から5類へ引き下げる方針を決めた。新型コロナ対応への財政支援や医療提供体制の縮小が懸念されている。神奈川協会は、新型コロナへの診療対応について会員実態調査を実施し、動線確保など発熱外来の指定が困難な理由や新型コロナ対応に従事する医療現場の実態を明らかにした。

調査は、首都圏の8協会会員の診療所を対象に、発熱外来の指定やワクチン・検査、診療など新型コロナ患者への対応状況の実態を把握する目的で昨年9月に実施し、342人から回答が得られた(無作為抽出の1000人に送付。回答率34・2%)。

時間的分離も困難

発熱外来の指定について、64・6%が「指定を受けている」、35・4%が「指定を受けていない」と回答した。発熱外来を実施できない理由(表1)は、空間的に動線を分けられない(49・6%)、時間的に動線を分けられない(33・1%)、通院患者の重症化リスクが高い(28・1%)と続いた。医師自身が高齢(19・0%)、家主・テナントとの関係(9・9%)、職員の同意が得らえない(9・1%)、との回答も目立った。

8割がワクチン接種

発熱外来の指定を受けていない医療機関では、「自院以外で実施」も含めると多くの医療機関が新型コロナ対応に従事している現状も浮き彫りとなった(表2)。項目別で見るとワクチン接種が83・5%、PCR検査が45・5%、発熱患者の外来診療が53・7%、自宅療養の経過観察が43・9%、電話診療が40・5%となった。
立地で比較すると指定医療機関では、駅周辺が48・4%、住宅街が46・6%に対し、未指定医療機関では駅周辺が62・8%、住宅街が33・1%と回答した。施設形態別では指定医療機関では戸建てが57・9%、戸建て以外2階以上が21・7%に対し、未指定医療機関では戸建てが41・3%、戸建て以外2階以上が37・2%と差が生じた。
神奈川協会は1月18日に調査結果を厚労省で記者発表し、テレビ朝日、東京新聞、朝日新聞等で報道された。