マイナ保険証「紐づけトラブル」は解決できるのか?

「紐づけトラブル」「資格無効」「該当資格なし」「カードリーダーのエラー」「名前・住所間違い」「負担割合齟齬」・・・ 5月に発覚したマイナ保険証を巡るトラブルははたして解決したのでしょうか?

政府は、マイナ保険証利用のメリットを強調し質の高い医療が受けられるとキャンペーンを張っています。しかし、利用率は4.5%と6カ月連続で低迷しており、マイナカードを作成した方からも医療機関の受診には健康保険証で十分でないか、健康保険証を存続して欲しいとの意見は根強く出されています。

これまで保団連は5月~6月、7月~8月の2回にわたり医療現場のマイナトラブル調査を実施し、記者発表してきましたが、国はトラブルが発覚する度に「対策を講じた」と言いますが、現場のトラブル調査を一度も実施していません。その後の検証はされていません。

政府のマイナンバー情報総点検本部のマイナンバー紐づけミスの点検が11月末期限を迎えて12月にも総点検結果が報告される見込みです。こうした局面で私たちは再度、医療現場のマイナトラブル調査を実施することにしました。

6割が10月以降にマイナトラブルがあった ―大阪協会調査

大阪府保険医協会が10月1日以降のマイナ保険証トラブル調査を実施し、11月29日に記者発表しました。

10 月 1 日以降に「資格なし」「名前・住所間違い」「負担割合の齟齬」などマイナトラブルがあったと回答した医療機関は60.2%に及んでます。(206件中124件がトラブルありと)

「他人の情報が紐づけられていた」が2医療機関、「間違った医療情報が紐づけられていた」が3医療機関で発覚しました。「負担割合の齟齬があった」と回答した医療機関は19件(9.2%)にのぼります。

こうしたトラブルを受けて医療現場からは「マイナ保険証に 1 本化されれば受付業務に忙殺される」とし、「健康保険証の併用」を求める声が多数寄せられています。

少なくとも医療保険にかかるマイナンバー紐づけの総点検は漏れがあったと言えます。窓口負担割合誤登録による返戻事例も発生しており医療機関経営に支障を来しています。このような状況でマイナ保険証推進は無責任です。不安払拭の公約は果たされなかったことは明白です。保団連は岸田首相にマイナンバー総点検のやり直しと健康保険証を残す政治決断を強く求めていきます。