厚労省(支払基金)はマイナ保険証「紐づけ解除」が可能なシステムを導入するつもりだった!?

マイナカードを作るのは国民の義務ではなく任意選択によります。また、任意で作成したマイナカードと健康保険証を一体化させることも国民の任意選択です。

ポイントキャンペーンでマイナ保険証の利用登録(紐づけ)は済ませた方から、「紐づけを解除するにはどうしたらよいか」「利用登録は任意なのに、一度利用登録(紐づけ)したら、解除できないのはおかしい」

などの声が寄せられています。こうした声を受けて岸田首相は、8月4日の記者会見でマイナ保険証の利用登録を解除できる仕組みを設けると言いました。

総理の記者会見を受けて今国会で成立した2023年度補正予算に、紐づけ解除関連で249億円が計上され、システムの改修作業が行われます。

249億円投じて「紐づけ」解除できる仕組みに

補正予算でマイナ保険証推進関連で887億計上されましたが、うち367億はマイナトラブル解消や総点検のためのシステム改修費用です。厚労省は、宮本議員事務所にマイナ保険証の紐づけ解除のシステム構築の費用として他の関連費用を含めて249億円計上したことを説明しました。

厚労省がオン資システムの仕様書を提出

補正予算で多額の費用が計上されたマイナ保険証の紐づけ解除のシステム改修について、新たな事実が発覚しました。「任意の紐づけがなぜ解除できないか」と国会で追及してきた衆議院議員の宮本岳志議員が厚労省から重要な資料を入手しました。2019年4月に厚労省所管の特別民間法人でマイナ保険証の利用登録(紐づけ)や医療保険の情報システムであるオンライン資格確認システムの管理・運営を一手に担う社会保険診療報酬支払基金 が作成したオンライン資格確認等システム設計・開発業務一式調達仕様書となります。

マイナ保険証を利用して医療保険の情報にアクセス・取得するシステム「オンライン資格確認のシステム」のシステム改修のために作成したものです。仕様書の15頁には、「表1-3国民等が実施する主要操作」が記載されています。

2019年4月の仕様書では紐づけ解除を指示していた

 仕様書p15には「資格情報と利用者証明用電子証明書のシリアル番号の紐づけ解除」について、「被保険者等がマイナポータルにログインせずにマイナンバーカードの利用者証明用電子証明書のシリアル番号と資格情報の紐づけの解除を行う」「マイナポータルアカウントを持つ被保険者等がマイナポータルを通じてマイナンバーカードの利用者証明用電子証明書のシリアル番号と資格情報の紐づけの解除を行う」とされていました。

つまり、「厚労省(支払基金)は、国民(被保険者)が任意でマイナカードと医療保険の情報を一体化する利用登録(紐づけ)を行ったのだから、システム開発の段階から任意で利用登録は解除できるよう考えていた」こといなります。 マイナポータルを経由しなくても利用登録(紐づけ)を解除できるようにする仕組みを想定していたことが裏付けられました。

ところが、実際に完成したシステムでは紐づけ解除ができない仕様になっています。

「なぜ、仕様書の通りに、システムの制度設計が行われなかったか」、「任意で解除できるとした方針がどこで転換されたのか」については厚労省は回答は以下の通りです。

平成31年4月 仕様書

厚労省回答

オン資システムの改修に468億円-マイナ保険証紐づけ解除機能の追加等で249億円の血税を投入

岸田首相がマイナ保険証紐づけ解除のシステム開発を行うため、政府は、補正予算で249億円計上しました。マイナ保険証の利用登録を解除できるシステムを当初の仕様書通りに改修していなかったのであれば、新たに費用負担なくシステム開発業者の責任で改修すべきです。

オンライン資格確認システムのシステム全般で改修費用に費やした金額はトータルで468億円です。今国会で補正予算でさらに249億投入されることが決まりました。249億は厚労省がシステム業者に提示した仕様書通りにシステムが組まれていれば不要だった費用です。宮本議員は、11月7日、11月24日の総務委員会でこの問題を追及されてきました。税金の無駄遣いした挙句、任意のマイナカード、マイナ保険証を国民に情報公開することなく、紐づけ解除できなくし、半ば義務化したことは重大問題です。誰がどのような判断で改修内容を変更したのか、支払基金に対する監督責任を負う厚労省が真実を明らかにすべきです。