薬局での「薬剤情報閲覧率」は28.5% お薬手帳と処方箋で十分!

厚労省は2月29日の医療保険部会で1月のマイナ保険証利用率を4.60%となったことを公表しました。

薬局の薬剤情報閲覧率は28.5%

薬剤情報を閲覧した件数は全体で285万5769件ですが、医科診療所では182万1719件、薬局ではわずか56万5905件でした。マイナ保険証利用件数は医科診療所で348万9153件、薬局で198万7502件ですので、薬剤情報閲覧率は医科診療所で52.2%、薬局で28.5%に過ぎないことがわかりました。服薬情報をもっとも把握・チェックしないといけない薬局での閲覧率が低いのはなぜか?

答えは簡単です。法令上、調剤薬局では処方箋で被保険者の資格確認が可能となっており、さらに服薬状況の確認もお薬手帳で確認しているからです。逆に言うと現行の対応で十分なものをわざわざマイナ保険証で実施させようとすることが屋上屋な対応となります。つまりお薬手帳と処方箋で十分なんです。

マイナ保険証やマイナポータルを通じて見れる薬剤情報はレセプト請求が完了した情報のためデータを反映するのに1カ月ほどのタイムラグを要します。

デジタル庁が作成した「マイナンバーカードは医療にも活用できます!」動画CMでは自分のお薬情報を閲覧できることを強調してます。マイナちゃんが「できます」とのアピールは誇大広告としか言いようがありません。

 

参考:マイナ保険証/オンライン資格確認システムのメリット論を検証する