薬局のマイナ保険証利用率が1月・2.69%、2月・3.42%、3月・4.17%、4月・5.71%と急上昇しています。
一方でマイナ保険証利用率3%未満の薬局は50%に上ります。薬局全体のマイナ保険証利用率を5.71%まで押し上げた原因は、大手調剤薬局チェーンが利用促進キャンペーンを強めていることが主な要因です。
医療機関で発行された処方箋に被保険者情報、所属の保険組合名等が記載されているため、本来は調剤薬局で保険証やマイナ保険証による資格確認は不要です。
厚労省は、マイナ保険証を利用すれば、薬剤情報の閲覧が可能となり質の高い医療が実現すると大宣伝しています。しかし、実際には、薬局での薬剤情報の閲覧は3割にとどまることがわかりました。
マイナ保険証利用者の7割は薬剤情報に見ていない
4月の薬局でのマイナ保険証利用件数が483万件ですが、薬局での薬剤情報閲覧件数は141万件です。マイナ保険証利用者の30%になります。薬剤情報の閲覧していない患者さんが7割もいます。その患者さんは何のためにマイナ保険証を利用したのか不明です。薬局側も薬剤情報閲覧をしないのに、なぜ医療の質が向上すると言えるのでしょうか?
強引なマイナ保険証を利用勧奨は、「手段が目的化」していると言わざるを得ません。