厚労省は、2024年5月のマイナ保険証利用状況を公表しました。5月はマイナ保険証利用促進集中取組月間の最初の月となります。
5月のマイナ保険証の利用件数は1425万件で4月(1210万件)より215万件増加しました。5月のマイナ保険証利用率は7.73%となり、4月(6.56%)より1.17%増加しました。
マイナ保険証利用件数の増加分(215万件)のうち142万件が薬局です。増加分の約7割が薬局でのマイナ保険証利用勧奨によるものです。増加件数を薬局で稼いでいる傾向は前月と同じで「薬局頼み」の状況が続いています。
薬局だけで142万件の増加 マイナゴリ押しの成果!?
薬局、医科診療所、歯科診療所、病院の施設別に5月と4月の利用件数の推移を表にしました。薬局だけで142万件の増加しており群を抜いています。
一方で、医科診療所は47万件増加、病院では17万件増加、両施設合計でも64万件増加に留まります。 薬局のみで利用した方が78万件におよびます。 142万件-64万件=78万件
つまり、医科診療所や病院を受診時には健康保険証を使ったが、薬局でマイナ保険証を利用させられた方が潜在的に78万件もいたということになります。
薬局では、厚労省が作成したマイナ誘導手引き(トークスクリプト)を活用してマイナカード取得やマイナ保険証の利用勧奨が進められています。マイナ保険証を利用するか否かは患者の任意の選択によります。「実質義務」と誤認させるマイナ保険証の強引な利用勧奨は直ちに中止すべきです。
4月 | 5月 | 増加件数 | |
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全体 | 1210万件 | 1425万件 | 215万件 |
薬局 | 483万件 | 625万件 | 142万件 |
医科診療所 | 452万件 | 499万件 | 47万件 |
歯科診療所 | 140万件 | 148万件 | 8万件 |
病院 | 134万件 | 151万件 | 17万件 |